東北大学にて美食地政学講座「おいしい未来のつくりかた」を開催しました

2025年6月23日(月)、東北大学青葉山キャンパス 環境科学研究科 本館1階のSHOKU Labにて、美食地政学講座「おいしい未来のつくりかた」を開催しました。当日は、飲食関係者、研究者、学生、行政など多様な立場から37名が参加し、地域資源と食の未来について意見を交わしました。

基調講演では、一般社団法人日本サステイナブル・レストラン協会代表理事の下田屋 毅 氏より、持続可能な食材調達の現状と課題、「ネイチャーポジティブ」の概念、「Food Made Good」の理念などについてご講演いただきました。飲食業界におけるサステナビリティの可能性と課題が具体的に語られ、参加者の関心を集めました。

続くセッション「素材と対話のテーブル」では、石巻市で「四季彩食いまむら」を営む今村 正輝 氏より、未利用資源を活用した日々の実践についてご紹介いただきました。地域の漁業者とともに漁に出て食材を調達する中で見えてきた海の現状や、調理工程での工夫を通じて明らかになった課題や知見が共有され、食の現場に根ざしたリアルな話題や課題が伝えられました。

試食会では、今村氏による未利用食材を用いた一皿が提供されました。提供された料理は、黒鯛・赤鯛(未利用魚)や地曳網漁で傷ついたイカのソテー、農家から提供された未利用野菜のチンゲン菜に、親鶏や未利用魚などから取った出汁に味噌を加えたスープをかけた一皿でした。参加者からは口々に「美味しい」との声があがり、未利用食材の定義や活用について改めて考える機会となりました。


料理を囲みながらの意見交換では、「未利用食材を飲食店で活用する際の課題」や、「消費者がサステナブルなレストランや料理を積極的に選ぶようになるためには何が必要か」など、実践に即した活発な議論が交わされました。

今回の講座を通して、地域資源の新たな価値を見出す取り組みと、それを支える人々のつながり、そして現場が抱える具体的な課題が明らかになりました。今後も、美食を軸に持続可能な地域と食の関係性を探る実践の場として、本プロジェクトの活動を広げていきます。